アリアンロッド・サガ 連続セッションプレイレポート
ある歴史書の一片
ラングエンドと隣接する内陸の小国――「ジャスティス公国*1」
帝紀812年11月、ラングエンドはジャスティス公国に国軍を攻撃されたと主張し、ジャスティス公国に対する侵攻を開始。
この侵攻の名目となったラングエンド国軍への攻撃だが、ラングエンド南方の国境在中部隊500がジャスティス公国によって壊滅させられたことが記録として残っており、大半の国はこれに対して異を唱える事は無かった。
同年12月。
宣戦布告より10日あまりでラングエンド軍兵10,000によってジャスティス公国外壁防衛拠点ミルスが陥落。
これには新型の攻城兵器が用いられており、その侵攻速度を著しく速めた。
この兵器、あるいはその改良型はラングエンドが行った以後の大戦でも頻繁に見られ、そのテストを兼ねた進軍だったと思われる。
しかしながらその10日後。
ジャスティス公国第二防衛都市メイザスにてジャスティス公国国軍第1軍〜第3軍までが兵6000を用いて壊滅的な打撃をラングエンド侵攻軍に与える。
攻防戦開始から僅か12時間。
まさに電光石火。
一騎当千の6人の国軍幹部らによる歴史に残る迎撃戦であった。
歴史家はこの戦いを「メイザスの攻城戦」と称す。
この時ジャスティス公国国軍を指揮した6人は、以後、国の英雄と称されるようになる。
英雄が生まれたこの戦いは、民間で語り継がれる武勇伝としても有名である。
「機械剣持つ侍」「孤高の修行者」「全知の守り手」
「光弾の鷹の目」「獣駆る魔術師」「風炎纏いの影」
この戦いを通じて、彼ら英雄に与えられた称号である。
メイザスの攻城戦の後、戦局はジャスティス公国に大きく傾く。
帝歴812年12月末、ラングエンド国軍は一時完全にジャスティス公国から兵を撤退。
それと同時に、既存兵力である兵40,000を引き連れ、一気にジャスティス公国攻略を成そうとする。
これに対し、迎え撃つためにジャスティス公国は兵30,000を招集。
ラングエンド国境への進軍を開始した。
帝歴812年12月の最終日のことである。
帝歴813年1月。ジャスティス公国の六英雄が指揮するジャスティス公国軍30,000、ラングエンドとの国境であるメイグラルダ高原にてラングエンド軍と激突。
ラングエンドの生物攻城兵器――キングキマイラを含めたラングエンド軍を二日に渡る激戦の後、撃破。
ジャスティス公国が勝利を収める。
その後、ジャスティス公国がラングエンドに対して和平条約を提示。
ラングエンドがそれに同意し、第一次ラングエンド侵攻は終結した。
これらの戦いに勝てたのも、六英雄の英知と勇気あってのものだとする声が大きい。
この戦いの後、彼ら六英雄には国軍の指揮権が与えられた。
だが、帝歴813年4月。
国内の視察に出かけていた六英雄、突如消息を絶つ。
これに対しジャスティス公国はラングエンドの陰謀であると主張したが、ラングエンドは一切の関与を拒否。
僅か4ヶ月後、第二次ラングエンド侵攻にて、ジャスティス公国は壊滅する。
六英雄は一体何処に消えてしまったのだろうか?
ジャスティス公国の国民がその答えを知るのは、数年先の事になる……
セッションにおけるローカルルール
本来は前衛 => 本陣、中衛 => 中衛 or 本陣、本陣 => 敵陣営への攻撃は出来ません。
しかし、前衛 <=> 本陣および中衛 <=> 中衛を50m、中衛 <=> 本陣を70m、本陣 <=> 本陣を100mとして射程が届くことにしてあります。
ただし、これらの本来のルールを無視した攻撃をする場合、命中にペナルティが発生します。
また、単体攻撃のみが可能であり、いかなる攻撃手段を用いても範囲化/シーン化することは無いものとします。
これはロングレンジ系の装備・特技を活かすための措置です。
セッション1
- LV5環境
ジャスティス国内、ラングエンド国境の近くで山賊の被害が無視できない規模に成っているとの申告があり、その退治へと向かいます。
フィールドは野外。敵のボスを探し出すFS判定を行いつつの戦いと成りました。
とはいえ、5〜7レベル程度のモブたちでは相手にならない訳で。
バットステータス連打やトルネードブラストで簡単に落ちる落ちる。
PC6人の強さを実感しました。
戦闘終了後、その装備を調べると、その中にラングエンドの刻印が。
同時に、ギルドスキル「偽装情報」が使用され、『ジャスティス公国がラングエンドに侵攻した』という誤った事実が各国へ伝わる事となりました。
セッション2
- LV6環境
もちろん、山賊はラングエンドのおとりでした。
既に攻め込む準備をしていたラングエンドは軍2,000からなる先行部隊を用いてPCたちのいた元山賊のアジトを襲撃。
その人数差およそ四倍という圧倒的不利な状況から、単騎先駆けで司令塔をたたきつぶすというFSを行って貰いました。
結構本気で(LV18ぐらいのエネミーとかを配置して)挑んでみたんですが、それでも見事に突破されましたね。
ここで先行部隊を撃退する事で、戦いの準備をする時間をジャスティス公国にもたらすことができました。
セッション3
- LV8環境
第二次防衛戦での防衛戦。
既にある設備を利用して、LV25ぐらいの攻城ゴーレムからの攻撃を耐えつつ、相手を撃退できるかというシチュエーションでの戦い。
しかしながら、攻撃のインタラプトやダメージ99*2、さらにGMが破城槌の起動を忘れたということもあって、攻め落とすことができません。
この辺りから、カリキュレイト持ちの銃騎兵を導入して攻撃するなど、GMも自重を止め始めた傾向が見えます。
しかし、先述のローカルルールのおかげで、本陣の設備を防御力0で狙ってくるスナイパーが現われました。でも、英雄っぽいじゃないですか。不可能を可能にする能力。
これらの活躍とGMの運もあり、PC有利のまま大勝利!されました。
セッション4
- LV11環境 [上級クラス解禁!]
第一次侵攻戦のクライマックス。
マップを2枚つかって、それぞれを別エンゲージとして戦場の大きさを表現しました*3。
今回は戦場スキル:一騎当千をそれぞれのエンゲージの前衛毎に認めました。
以下のやや鬼畜かなとも思える構成だったのですが……
前衛1:騎士x3、ブラッディマーダーx2、中忍x1
前衛2:騎士x2、銃騎兵x3
後衛1:魔法騎士x2、砲兵x2
後衛2:弓兵モブ(LV11)x5、魔法生物(盾の姿*4 )
本陣1:魔法使い(LV16)x1、指揮所x1
本陣2:高等軍師x1、指揮所x1※一部名前を忘れました。
悉く先手を取ってバットステータスと一掃の嵐。
GMが戦術をミスったとはいえ、全力攻撃してくるPCを止めることは出来ませんでした。
なお、勝利条件はFS判定:戦いを終了させる[難易度:(敵兵力÷10)(切り捨て)]です。
敵兵力は300からスタートしたのですが……、何と2ラウンド+αで終結。
そしてその後には改造キングキマイラさん(一体)との対戦が。
戦場ルールを利用したので、微妙に妨害が敵に届かなかったりしたのですが、何と1Rで迎撃されました。
トリプルブロウを生やした*5ので、もう少し恐怖を味わって欲しかった。
やっぱり手数は強いなー。
総評
ぅゎ p c っ ょ ぃ。
てか手数6は舐められません。
最後にはジョイフル・ジョイフルやエンカレッジで行動増やしてくるし……
どうしても兵力を削るためにモブ配置などが望ましいので、戦力差が出来やすいです。
その辺りを踏まえて、「不利な状況」から「有利な状況」に持ち込ませるのが面白いかなと思いますね。
あと、最後にPCたちには「まほろば」に入って数年後にワープして頂きました。
今度やるときは「ジャスティス公国再建」や、「少ない兵の中、英雄的に戦うPCたち」により焦点を当てて行きたいですね。
一応、全部違うシチュエーション/ギミックで大規模戦闘ルールを組み合わせました。
- 1話:野外セッション+アジト攻め
- 2話:野外セッション+防衛
- 3話:攻城戦+専守防衛
- 4話:広大な土地での大決戦
シチュエーションを提示してどう戦おうか悩んでくるのは、GM冥利に尽きます。
written by GM(id:a-hisame)